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PET検診

[2023.07.22]

PET検診と言っても可愛いペットの健康診断を受けることではありません。PETとはポジトロンCT(陽電子放出断層撮影)のことでポジトロン(陽電子)が電子と衝突に出すガンマ線から、その集積をコンピューターで画像化する装置の事です。この検査ではFDG(フルオロデオキシグルコース)という検査薬を注射します。FDGは糖と類似した代謝をしますが、糖を分解する代謝を受けないため細胞内に蓄積します。正常細胞よりも盛んに糖代謝をするがん細胞により多く取り込まれることで、この集積度をPETで画像化する事でがんの診断が可能となります。これまでのCTやMRIなどの画像診断では発見が困難であった1㎝以下のがんまで発見できるメリットがあります。自分も先日PET検診を受け、特に異常は指摘されませんでしたが面白い説明を受けました。それは脳はグルコースのみを利用して代謝しますが、脳梗塞やアルツハイマー型認知症などでは障害された神経細胞はグルコースを取り込まないことから間接的に上記の診断が可能であるという事でした。また、眼を動かす筋肉では他の筋肉と異なり多くの集積を認めますが、これは例えばALSでは眼球運動は障害されない事と関係している様でした。なお、心臓の筋肉はグルコースでなくとも脂肪酸を利用できることから、糖質を控えている人は心筋には集積しないこともあると言う話で興味深い新しい知識が得られた一日でした。

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